先日、知り合いからもらった鹿肉を料理!!
猟師の人が言うには『鹿肉は刺身が美味しい!!』とのことでしたが、鹿肉には食中毒や寄生虫、E型肝炎のリスクがあります。
脂肪が少ない赤身の鹿肉は、火を通し過ぎると固くなってしまうそう・・・
と言うことで炊飯器で低温調理してみました。
低温調理した鹿肉は、肉も柔らかく美味しい!!まるで上手に調理できた『ローストビーフ』みたい!!(ローストビーフで良いじゃん?)
『霊幻道士(れいげんどうし)』はごつい顔つきのオジさんが活躍するキョンシー映画!!
僕等、アラフォー世代が思春期を過ごした頃、心震わせる美少女と言えば『天空の城ラピュタ』に出てくるラピュタ王家の末裔シータか、『幽玄道士(ゆうげんどうし)』のヒロイン『テンテン』ちゃん!!
キャンプに大活躍なのは額に謎な文字が書かれた御札を貼られた『キョンシー』ではなく、『コンフィ』!!
今回は、猟師さんにもらった鹿肉の残り2ブロックと鳥の【砂肝】をキャンプで大活躍の『キョンシー』『コンフィ』にしてみました。
目次
キャンプ飯におすすめ『コンフィ』でおつまみを作り置き!!
今回『コンフィ』をしてみようと思ったきっかけは元調理人の友達から
『どうせ低温調理するならコンフィすれば良いですよ!!保存も効くし美味しいですよ!!』
と勧められたから・・・
おしゃれな横文字の料理名を聞いても始めはピンと来ませんでした。
『コンフィ』とは?
コンフィ(フランス語:confit)はフランス料理の調理法であり、各種の食材を風味をよくし、なおかつ保存性を上げることのできる物質に浸して調理した食品の総称である。主に南西フランスで用いられる。コンフィにする食材は肉と果物であることが多く、肉の場合は油脂を、果物の場合は砂糖を用いて調理するのが通例である。密閉して冷所に保管すれば、コンフィは数ヶ月の保存に耐え、さらに繰り返し再加熱することにより保存期間を延長することができる。コンフィは食物を保存するための最も古い方法の1つで、類似の調理法はヨーロッパの他地域や中東、北米でも見られる。
果物などを砂糖で調理するのも『コンフィ』と言うらしいが、肉や魚などは『低温の油で煮る』調理のこと!
因みに、『コンフィ』の語源はフランス語の”保存する”と言う意味の『confire(コンフィル)』から来ているそう。
友達曰く『にんにくと、鷹の爪、塩を入れて油で煮れば何でも美味くなる!!』らしい・・・
POINT
- 低温の油で煮る
- 保存性が上がる
フランスの伝統的な調理法の『コンフィ』には、常温で固まるラードなどの『動物性の油脂』が使われるらしいですが、僕はオリーブオイルを使って調理しました。
『コンフィ』と『アヒージョ』の違いは?
油に【にんにく】、【鷹の爪】、【塩】を入れる料理と言えば、キャンプでもお馴染みの『アヒージョ』を思い浮かべます。
『コンフィ』はフランス料理ですが、『アヒージョ』はスペイン料理!!スペイン語の【小さなにんにく】という意味!!
『コンフィ』は保存食として低温の油で煮る料理なので、【にんにく】、【鷹の爪】、【塩】を使う必要は必ずしもない(※果物のコンフィは油も使ってない)のにたいして『アヒージョ』はその名の通り【にんにく】を使った料理のこと。
しかし僕の友達曰く
『”アヒージョ”でも”コンフィ”でも”アクアパッツァ”でも、にんにくと、鷹の爪、塩を入れて油で煮れば何でも美味くなる!!』
らしい・・・
【低温調理】炊飯器で砂肝と鹿肉をコンフィしてみた!!
先日も鹿肉を低温調理をした際と同様に炊飯器を使って調理してみました。
今回の食材は左側が知り合いの猟師さん(ダンナさんが)に貰った『鹿肉』と、スーパーで購入した鳥の『砂肝』!!
『砂肝』はコリコリとした食感が好きで、値段も手頃!!もっと主役級の食材になってもいいのに!!と思ったのでチョイスしてみました。
食材
- 鹿肉(2ブロック※gは量ってない)
- 砂肝(300gくらい)
- 塩(肉の1%程度※砂肝は塩を若干多めに入れてもいいかも)
- 鷹の爪(今回2本)
- にんにく(今回3かけ)
- オリーブオイル
※砂肝には『ローリエ』、『タイム』なども投入したほうがいいかも!
上記の食材以外に、ジップロックと炊飯器、温度計などを使用しています。
※後述しますが、【砂肝】のコンフィには、『ローリエ』や『タイム』などのハーブを一緒に入れた方が良いと思います。
『コンフィ』の手順
『コンフィ』は油で食材を低温で煮る調理法!!
調理の仕方は至って簡単!!
手順
- 肉の下処理
- ジップロックに食材、調味料を入れる
- 炊飯器にお湯を準備(今回60℃)
- 4時間低温調理
- 『コンフィ』完成
- 実食!!
肉の下処理
『コンフィ』の食材となる【鹿肉】と【砂肝】の下処理
【鹿肉】の下処理は前回の鹿肉の低温調理と同じ!!
凍ってる食材を冷蔵庫でゆっくり解凍して、塩水で洗浄しました。
【砂肝】は真ん中で切り分けただけ!固い青白い部分を削ぎ落として下処理してもいいけど、面倒だからやりませんでした。
ジップロックに食材、調味料を入れる
下処理した食材をジップロックに入れ塩コショウして、2時間ほど冷蔵庫で放置。
その後、【にんにく】を皮向いて、芽を取り、包丁で潰し半分くらいに切る。
【鷹の爪】はあまり辛味が強くならないように洗ってそのまま
食材の入ったジップロックに【にんにく】・【鷹の爪】を投入して食材が浸かるくらいオリーブオイルを注ぐ!
ママに怒られそうで、オリーブオイルはギリギリ位しか注げなかった・・・
『ママ怖い・・・』見つからないようにこっそり仕込みます・・・
炊飯器にお湯を準備(今回60℃)
60℃位のお湯を準備して、ジップロックをお湯に沈めます。
室内気温は14℃位、食材をお湯に入れると50℃近くまで温度が下がってしまいました。
4時間低温調理
我が家の10年選手の古い炊飯器なので参考になるかは分からないけど、保温【低め】に設定すると温度変化が少なく一定の温度で保温できました。
温度が下がり過ぎた時だけ、保温【高め】に設定すると少しずつ温度が上がるので、温度を見ながら調整!
炊飯器の蓋に鍋を置いて蓋を半開きにすると、ちょうど良い感じ!!
30分間隔で、温度計を使って温度を測りましたが、温度は58℃〜63℃位をキープ出来ました。
前回、低温調理をした際には昼寝してしまって、ちょっと温度が上がり過ぎた場面があった(70℃位)けど、今回はかなり一定の温度で推移した感じ!!
前回、63℃位を4時間キープをイメージして低温調理しましたが、今回は60℃を4時間キープしてみました。
調理時間は、WEBで調べると『60℃で2時間』などもありましたが、ビビリなので4時間熱をいれました。(時間が長いと熱が多く入るので、身は縮むし、肉汁は多く出てしまうと思います。)
■若齢者、高齢者のほか抵抗力の弱い者は厚生労働省が推奨の『75℃で1分以上』での加熱を心がけてください!!
『コンフィ』完成!!
『コンフィ』した鹿肉!!
身が縮み、肉にはしっかり熱が通った感じになっています。
油には滲み出た肉汁が澱(おり)のように沈んでいます。
かなり美味しそうなビジュアルに仕上がりました。
鹿肉は食べる前に、フライパンをしっかりと熱して表面だけ焼きをいれました。
『コンフィ』された砂肝達!!
熱が通された色味に変わっていますが、鹿肉のように身が縮むようなこともありません。
オイルには肉汁なのか、血合いなのかは分からないけれど、澱(おり)が沈んでいました。
実食!!
『コンフィ』した【鹿肉】をすぐに、表面だけ火入れして『ホースラディッシュ』を付けて食べてみました。
感想は
『美味しいローストビーフのよう・・・』
前回、低温調理した時(※オイルを使用せず、真空に近い状態で湯煎した)とあまり変わらない印象!!
今回は2ブロックの鹿肉を『コンフィ』したので、一日冷蔵庫で保管した物を表面焼いて食べてみたところ
『2日目の方がしっとりしていて美味しい!!』
と思いました。
一日冷蔵庫で冷やした為に、表面の火入れの際に、内部に熱が伝わらないことで美味しく感じたのか?それともオイルに浸かっていることでしっとりしたのかは定かではありませんが、『コンフィ』したあとすぐに食べるより、一度冷やした方が良いのかも?!
とは言え湯煎した低温調理と、オイルで低温調理した時の大きな違いは感じられませんでした。
【砂肝】のコンフィに関しては、コンフィした直後に食べた時感想は・・・
『なんかちょっと・・・生臭い!!』
という印象!!砂肝の肉質が関係するのだと思いますが、肉に塩分が染みてない感じ!!味が薄いと生臭さが際立ち、歯ごたえも生っぽく感じちゃう・・・
他のWEBサイトを見ても『ローリエ』、『タイム』などのハーブを一緒にコンフィしてるので、肉の生臭さを消してるのだと思います。
残った【砂肝】は湯煎した瓶に移し、オイルと共に冷蔵庫で保管!
一日冷蔵庫で寝かせた物を瓶ごと湯煎し、再度食べると・・・
『寝かせた方が生臭くない!!しかも美味しい!!』
【鹿肉】より明確に次の日が美味しくなっています。
塩分やにんにくの香りが日を置くことで染みたことで、生臭さが和らぎ、味も濃くなったんだと思いますが、(※保存する前に塩を少し足したので、明確に味が染みたのかは分からないけど・・・)美味しくなったのは間違いない!!
生臭さを感じなくなると、”シャキッ”とした独特の歯ごたえも美味しく感じて、砂肝のコンフィの大きな可能性を感じる味!!
次回は、肉料理に使われるハーブの『ローリエ』、『タイム』なども追加してコンフィしてみたいと思います。(※塩加減は食べる時に追加でも問題ないと思います。)
まとめ 〜キャンプのおつまみに『コンフィ』の作り置きは便利!!〜
『コンフィ』はフランスの保存食!!
密閉容器でキチンと保存すれば長期保存もできる調理法です。
キャンプ飯に、作り置きの『コンフィ』があれば、食事のおかずにも、お酒のおつまみにも大活躍してくれると思います。
今回は、【鹿肉】、【砂肝】のコンフィを作りましたが、他の食材をコンフィすれば、キャンプだけでなく、日常使いにも便利!!
低温調理は、寄生虫・食中毒・E型肝炎が心配な【鹿肉】などのジビエ肉の調理にも活躍してくれます。
時間はかかりますが、調理方法はとっても簡単!!
キャンプに向けて『コンフィ』を作ってみてはどうでしょう?!